君と始める最後の恋
気合を入れてコーヒーを持って席に行くと、既に一ノ瀬先輩は居た。
上手く笑えるかな、私。
背後からそっと近寄って出来る限り明るく笑顔を作って声を掛ける。
「先輩、おはようございます!」
一ノ瀬先輩は少し驚いた顔をした後、いつものあの無表情に戻って「おはよ」と返事をしてくれた。
ここまではいつも通り。
「今日も桜庭特製のコーヒーですよー。これが無いと朝頑張れないでしょ?」
「何言ってんの、君はボタン押してミルクと砂糖入れただけでしょ。」
「あ、分かってないですね。私の指には魔法がかかっていてとびきり美味しくなるようにボタンを押せます。」
「何それ」
ふっと笑みを零す先輩に物凄く安心出来た。
いつも通り会話、できてた…よね?
一ノ瀬先輩も気まずくならない様にか、いつも通り会話をしてくれる。
少ししてから先輩がコーヒーを手に取って「ありがとう」とお礼を言ってくれた。
毎日こうしてきちんとお礼を言ってくれる。
素直じゃないけどちゃんとお礼言う時は言ってくれる先輩が好きです。
この気持ちは勘違いでもなんでもないです。
だけどもうこんなこと、言えない。
「いいえ!」
笑ってそう返事をして私も作業に取り掛かった。
上手く笑えるかな、私。
背後からそっと近寄って出来る限り明るく笑顔を作って声を掛ける。
「先輩、おはようございます!」
一ノ瀬先輩は少し驚いた顔をした後、いつものあの無表情に戻って「おはよ」と返事をしてくれた。
ここまではいつも通り。
「今日も桜庭特製のコーヒーですよー。これが無いと朝頑張れないでしょ?」
「何言ってんの、君はボタン押してミルクと砂糖入れただけでしょ。」
「あ、分かってないですね。私の指には魔法がかかっていてとびきり美味しくなるようにボタンを押せます。」
「何それ」
ふっと笑みを零す先輩に物凄く安心出来た。
いつも通り会話、できてた…よね?
一ノ瀬先輩も気まずくならない様にか、いつも通り会話をしてくれる。
少ししてから先輩がコーヒーを手に取って「ありがとう」とお礼を言ってくれた。
毎日こうしてきちんとお礼を言ってくれる。
素直じゃないけどちゃんとお礼言う時は言ってくれる先輩が好きです。
この気持ちは勘違いでもなんでもないです。
だけどもうこんなこと、言えない。
「いいえ!」
笑ってそう返事をして私も作業に取り掛かった。