君と始める最後の恋
「私、もう振られてるんです！後輩にしか見えないって。」


そう言いながら出来るだけ笑顔で答える。

重たくならないように、出来るだけ明るく。


「…そっか。辛い恋をしてるんだね。」

「辛いですけど、嫌な事ばっかりじゃないので。」


そう笑って頼んでいたレモンティーを飲み干す。

もうそろそろ家まで送らないと、本当に充さんが心配してしまう。


「沙羅さん、そろそろ行きましょう」

「うん、遅くまで話に付き合ってくれてありがとう」


笑顔でお礼を言ってくれる沙羅さんに私も笑い返して一緒に外に出て少し一緒に歩く。

念の為沙羅さんを送っていこう。

ちゃんと帰ってくれるか心配だし、このままどこかに行かれても困る。

そう思いながら沙羅さんと夜道を歩いていく。

沙羅さんの表情は変わらず暗い。

2人でよく話し合って早く仲直りしてほしいけど。
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