明けない夜はきっと無い…
44
私たちは、多少、いや、かなりギクシャクしながら、ドライブを終えた。
あの海が…
私たちの約束の地…
だけど、暁さんが死んだら…
2度と行けない、約束の地…
そんな事を車の窓の外を見ながら、ずっと考えていた。
マンションに帰り着くと、すぐに、インターホンが鳴った。
「あぁ…
神桜か…
今開ける。」
どうやら、神桜さんが来たようだ。
「どうした?」
「えぇ、ちょっと急用で…
ん?
なんか、険悪な雰囲気じゃありません?」
「気のせいだろ。
さっさと用件を言え。」
暁さんは、ソファに座りタバコに火をつけると、先を促した。
「あぁ、明日華栄会の若頭全員、帝国ホテルの最上階に集まるように、と、オヤジさんから連絡がありました。
もちろん、正装で来い、との事です。」
「若頭全員?
何事だ?」
暁さんが顔をしかめる。
「それが…
詳細は一切分かりません。
ただ…チャカもドスも持ってくるな、と。」
「そう言えば、オヤジは策がある、とかなんとか言っていたな。
全く相変わらずむちゃくちゃだ。」
暁さんが、高い高い天井に向かって、煙を吐いた。
「危険なの…?」
私は思わず聞いてしまった。
「ふっ…
夜宵さん、私たちはヤクザですよ?
危険じゃ無い事の方が少ないんですよ。」
神桜さんが、鼻で笑ってそう言った。
「夜宵。
大丈夫だから。
あぁ、神桜、夜宵の事1日任せていいか?
ずっと家の中じゃ息が詰まるだろうし。」
暁さんが言う。
「構いませんけど…」
「変なことしたら、ぶっ飛ばすぞ?」
「ペチャパイには興味はありません。」
ペ…ペチャ…パイ…?
「失礼ね!
ぺ、ぺ、ペチャパイじゃ無いもん!」
暁さんと神桜さんは面白そうに笑っている。
あの海が…
私たちの約束の地…
だけど、暁さんが死んだら…
2度と行けない、約束の地…
そんな事を車の窓の外を見ながら、ずっと考えていた。
マンションに帰り着くと、すぐに、インターホンが鳴った。
「あぁ…
神桜か…
今開ける。」
どうやら、神桜さんが来たようだ。
「どうした?」
「えぇ、ちょっと急用で…
ん?
なんか、険悪な雰囲気じゃありません?」
「気のせいだろ。
さっさと用件を言え。」
暁さんは、ソファに座りタバコに火をつけると、先を促した。
「あぁ、明日華栄会の若頭全員、帝国ホテルの最上階に集まるように、と、オヤジさんから連絡がありました。
もちろん、正装で来い、との事です。」
「若頭全員?
何事だ?」
暁さんが顔をしかめる。
「それが…
詳細は一切分かりません。
ただ…チャカもドスも持ってくるな、と。」
「そう言えば、オヤジは策がある、とかなんとか言っていたな。
全く相変わらずむちゃくちゃだ。」
暁さんが、高い高い天井に向かって、煙を吐いた。
「危険なの…?」
私は思わず聞いてしまった。
「ふっ…
夜宵さん、私たちはヤクザですよ?
危険じゃ無い事の方が少ないんですよ。」
神桜さんが、鼻で笑ってそう言った。
「夜宵。
大丈夫だから。
あぁ、神桜、夜宵の事1日任せていいか?
ずっと家の中じゃ息が詰まるだろうし。」
暁さんが言う。
「構いませんけど…」
「変なことしたら、ぶっ飛ばすぞ?」
「ペチャパイには興味はありません。」
ペ…ペチャ…パイ…?
「失礼ね!
ぺ、ぺ、ペチャパイじゃ無いもん!」
暁さんと神桜さんは面白そうに笑っている。