明けない夜はきっと無い…

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side神桜

訳が分からなかった。

いきなり現れて、クッキーとWiiスポーツを持ってきた。

ミルクティーを淹れろという彼女に呆れ果てながら、ミルクティーを作っている自分が居た。

いくら暁さんのお気に入りと言っても、カタギの女に指図されるなど、今までに一度もなかった。

だけど、彼女の瞳には恐怖は見えず、好奇心で輝いていた。

変な女だと思った。

しかし、クッキーは驚くほど美味しかった。

クッキーを食べる間、彼女は猫のようにキョロキョロと周りを見渡しながら、あれは何?とか、これ何に使うの?とか、ワイン好きなの?とか、くだらない質問ばかりをした。

「ねぇ?
どうして、神桜さんはヤクザになったの???」

彼女は、やっとまともな質問をした。

しかし、それは1番答えたくない物だった。

「夜宵さんがWiiスポーツで勝ったら教えてあげますよ。

その代わり、負けたら私の言うことを1つ聞いてください。」

私は天使の笑顔でそう言った。

「いいわよ!」












勝負は私の勝ちだった。

まぁ、本気出せば、ね。
当たり前か…

何して欲しいの?と聞こうとした彼女を、私は絨毯に押し倒し、キスした。

彼女は、最初拒んでいたものの、段々と私の舌に舌を絡め、そして…

私にぎゅっと抱きついた。

私は彼女のチョコレートクッキーの味のするキスに溺れていった。

その間、暁さんのことも頭に浮かばなかった。

彼女の甘い吐息と、柔らかい身体が私をのめり込ませていった。

私は…











いつしか、夜宵さんに恋に落ちていた。
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