明けない夜はきっと無い…
58
side暁
夜宵の様子がおかしい…
何故か距離を感じる…
寝る時も、夜宵は俺に背を向けて眠った。
虫が付いたか…
だが、一体誰だ?
まさか、ユウシャンを好きになったのか?
分からない…
寝た女は星の数ほど居ても、本気で好きになった事はこれが初めてだった。
どうしたら良いのか、全く分からなかった。
夜宵が俺以外を好き…?
誰かも分からない相手をぶちのめしたくなった。
明日、どうすれば良いのか分からなかった。
次の日、デート当日。
夜宵は熱を出した。
がっかりしたのと同時に、少しほっとした。
医者を呼んだが、軽い夏風邪のようだった。
解熱剤と風邪薬をもらって、安静にと言われた。
医者が帰ってすぐ、神桜がやってきた。
「あれ?
夜宵さんは?」
「あぁ、風邪だよ。
今は薬飲んで眠っている。」
俺は言う。
「…多分、知らないでしょうから言っておきます。
昨日、夜宵さんが下の階の私の部屋に遊びに来ました。」
「は…?
そんなこと聞いてな…」
氷水をいきなりかけられたみたいに、嫌な予感がした。
「彼女にキスしました。
私は夜宵さんが好きです。」
神桜は殺し合いの時にだけ見せる真剣な表情でそう言った。
「…おま…えが好きなのは…」
掠れた声が出る。
「暁さん、あなたが彼女の為に命を張れるように、私もあなたに刺されるのを覚悟で言っています。」
「………夜宵もお前を好きなのか?」
「それは…
分かりません…
だけど、あなたがノロノロしているなら、私は横から拐っていきますよ。」
「夜宵は渡さない。」
俺もまっすぐに神桜の目を見てそう言った。
「恋敵、ですね、じゃあ。
負けませんよ。」
「こっちのセリフだ。」
神桜は、それだけ宣戦布告すると帰っていった。
夜宵の様子がおかしい…
何故か距離を感じる…
寝る時も、夜宵は俺に背を向けて眠った。
虫が付いたか…
だが、一体誰だ?
まさか、ユウシャンを好きになったのか?
分からない…
寝た女は星の数ほど居ても、本気で好きになった事はこれが初めてだった。
どうしたら良いのか、全く分からなかった。
夜宵が俺以外を好き…?
誰かも分からない相手をぶちのめしたくなった。
明日、どうすれば良いのか分からなかった。
次の日、デート当日。
夜宵は熱を出した。
がっかりしたのと同時に、少しほっとした。
医者を呼んだが、軽い夏風邪のようだった。
解熱剤と風邪薬をもらって、安静にと言われた。
医者が帰ってすぐ、神桜がやってきた。
「あれ?
夜宵さんは?」
「あぁ、風邪だよ。
今は薬飲んで眠っている。」
俺は言う。
「…多分、知らないでしょうから言っておきます。
昨日、夜宵さんが下の階の私の部屋に遊びに来ました。」
「は…?
そんなこと聞いてな…」
氷水をいきなりかけられたみたいに、嫌な予感がした。
「彼女にキスしました。
私は夜宵さんが好きです。」
神桜は殺し合いの時にだけ見せる真剣な表情でそう言った。
「…おま…えが好きなのは…」
掠れた声が出る。
「暁さん、あなたが彼女の為に命を張れるように、私もあなたに刺されるのを覚悟で言っています。」
「………夜宵もお前を好きなのか?」
「それは…
分かりません…
だけど、あなたがノロノロしているなら、私は横から拐っていきますよ。」
「夜宵は渡さない。」
俺もまっすぐに神桜の目を見てそう言った。
「恋敵、ですね、じゃあ。
負けませんよ。」
「こっちのセリフだ。」
神桜は、それだけ宣戦布告すると帰っていった。