あまく翻弄される
後ろ髪をひかれるようなちらちらと心配そうなノノちゃんに手を振って、誘ってくれたクラスメイトの女の子に話しかける。
遊ぶ友達のひとりが用事があって帰ったらしく、折角だからと私を誘ってくれたらしい。


ぞろぞろと5人で校舎を出て待ち合わせ先のファミレスで西高の男の子たちと顔を合わせた。



「はじめまして」

「……はじめまして」


私を含めてこちらも5人。相手も5人。対面で座り合う私たちは誰から見ても合コンに見えたと思う。

慣れないその雰囲気にカラカラと緊張して喉が渇いて、水を飲む手がとまらない。

元々私以外の彼らはSNSで知り合いだったらしく楽しそうに談笑している。
その空気に馴染めず、ちびちびと手持ち無沙汰に水を飲んでいると、不意に向かい合って座ってた男の子と視線があう。
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