あまく翻弄される
「メイちゃん…だっけ?」
「……はい」
「タメでいいって。同い年なんだし」
「じゃあ……うん」
「ウブって感じ。メイちゃんカワイイね」
そう言って手に触れてくるからぞわぞわと鳥肌が立った。
「アイツら元々知り合いみたいだけど、俺今日みんなとハジメマシテでさ。上手く馴染めなくて」
同じような境遇に一気に親近感が湧く。
「私もそうなの」
「まじで?」
「うん」
向こうもそうだったようで打ち解けたように雰囲気が明るくなる。
「──じゃあさ、俺と抜ける?」
「……え?」