あまく翻弄される
「……じゃあ、伊織くんが時々距離近いのはなんで?」
この際だから気になることは全部聞いちゃおう。
卵を買いに行く時とか、それ以外の時も時々鼻が触れそうな距離にいる時があった。
あの時でさえ心臓が止まりそうだったのに今は別の意味で止まりそう。
「俺、近眼でよく見えなくて。コンタクト忘れた日ですね」
「伊織くん、コンタクトしてたの?」
「はい。見ます?」
そう言うと足を止めて視線を合わせるように腰をおる。
「こっち見て」
うろうろとさまよった視線を固定するように頬を両手で包み込むように添えられる。
瞳の周りをうっすらと青い膜が見える。
「鳴さん、本当に捕獲されちゃいましたね?」
あの日のようにそう言われて、
「捕獲されちゃった」
澄んだ瞳を見つめながらそう言って笑う。
この際だから気になることは全部聞いちゃおう。
卵を買いに行く時とか、それ以外の時も時々鼻が触れそうな距離にいる時があった。
あの時でさえ心臓が止まりそうだったのに今は別の意味で止まりそう。
「俺、近眼でよく見えなくて。コンタクト忘れた日ですね」
「伊織くん、コンタクトしてたの?」
「はい。見ます?」
そう言うと足を止めて視線を合わせるように腰をおる。
「こっち見て」
うろうろとさまよった視線を固定するように頬を両手で包み込むように添えられる。
瞳の周りをうっすらと青い膜が見える。
「鳴さん、本当に捕獲されちゃいましたね?」
あの日のようにそう言われて、
「捕獲されちゃった」
澄んだ瞳を見つめながらそう言って笑う。