灰を被らないシンデレラ
翌日は香里と一緒に大学へ行った。
お互いに学部が異なり受けている講義も違うので大学に入ると直ぐに別れたが、その際に香里から心強いサムズアップをもらい、重い気持ちが少しだけ晴れた。
話し合うとは決めたけれど、やはりどうしても怖い気持ちだけは拭えなかった。
ひとまずスマホで連絡してみようかと思ったがいつの間にか電源が切れており、最後に充電をしたのがいつだったか思い出せないほどご無沙汰だったと今頃になって気付く。
まあ別に使えずとも問題は無い。
瞳の裏に張り付いたように二人の寄りかかる姿が目を閉じるたびにはっきりと見える。
だからだろうか、昨夜は眠れはしたものの言いようのない気持ち悪さでうなされるように何度か目が覚めた。
それに加えて、なんだか先程から頭が痛むし身体も怠い。