灰を被らないシンデレラ


「嫌じゃねえなら何も問題無い。不安は俺が全部取り除いてやる」
「全部って…」
「子供ってのは何もお前だけが育てるモンじゃねえだろ。夫婦の形を知らねえ俺達が6年もおしどり夫婦やってんだ。子育てだってこれまでと同じように2人でやってきゃいい話だろ」
「……」
「もう一つは話にもなんねえな。お前がどんなになろうと一生女として見るに決まってる」
「柊さ…」


すっかり緩んでしまった涙腺から涙が落ちる。

それをそっと拭うと、柊はゆっくりと身体を落として耳元で囁いた。



「…で、もういいか?そろそろコッチが限界なんだが」


そう言ってわざと自分の腰を押し付けてくる。


「ーーっ、最低!馬鹿じゃないの!」
「はあ!?煽ったお前のせいだろうが!」
「あ、煽る?どの辺が!?」
「存在そのものだ!」





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