灰を被らないシンデレラ
過去を調べさせた際に彼女が夜遊びを繰り返し今もそれを時折続けていると知ってからは臣永の人間の何人かに金を握らせ憂が変な行動を取ろうとしたら直ぐ報告するように言いつけた。
案の定、一夜の遊びを楽しむような店に赴くと聞き先回りして待ち伏せた。
そこで実際は異性経験が無いと知ると、どうしようも無いほど気分が高揚した。
自分好みに一から教え込み作り上げた身体はもはや中毒のような依存性があり、誰にも渡してなるものかと囲い込んだ。
だがこの憂という女はどこまでも思い通りにならない。
あまりに可愛くお願いされるので好きにさせたら案の定ストーカーなんてものを引っ付けてきやがった。
しかもそれすらほぼ自分で撃退してケロッとしてやがる。
一生監禁して自分だけしか見れないようにしてやろうかと思ったが、憂が自分を好きだなんてのたまうのでまた絆されてしまった。
お前は知らないんだ。
どれほど俺がお前に恋焦がれてやまないか。
だからあんな事が起きるくらいなら、やっぱりこの時に無理矢理にでも縛り付けておくべきだったとーー後に俺は酷く後悔する事になる。