今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
そしてついて行くと、たくさんのトルソーにサンプルの服が所狭しとフィッティングされていた。

「マットさん例のやつ、これっす」

「なるほど。ここ、もうちょっとだけ詰めれる? んでここ、もう少しボリューム欲しいな」

「ここ詰めちゃうと、こっちがもたつくんすよねー」

「はい、出番だよ」

そう言って元のデザイン画を誠に渡された。
あー、確かにこれだとちょっと違うかもな。

「パターンはどれ?」

なるほど。
パターンを見て、誠が気にしている箇所にペンを入れる。

「たぶんこれでいけると思う。それから…こっちはこれでいいの?」

バックのデザインが今のだとデザイン画とは少し違うみたいだけど…

「このデザインだとファスナーの位置が微妙で着ずらいかもって」

まぁ確かに着やすそうではないな。

「こっちにすれば下から着ればいけるんじゃない?」

誠はその手があったか! みたいな顔をする。
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