今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
自分の家でデザインを描きながらそんな事を思っていれば、思いとは裏腹にかなり良いデザイン画が描けた。

そうなんだよな…

俺、最近すごく調子が良いんだよな。

それもこれも紅羽と会ってからだ。

俺がデザインした服を着せたくなる。
そして脱がして…

俺は前に描いた紅羽をモデルにしたデザイン画を手に取る。

紅羽…

可愛いんだよな本当に。
モードなファッションを着こなす姿はシンプルなのにとても美しい。

笑うと花が咲いたように可憐で、不思議と俺を前向きにさせてくれる。

見た目は凛々しいのに、繊細でどこか危うさもあって守ってやりたくなる。

パタンナーとしても技術は間違いなくてセンスもピカイチだ。

けして表に出る仕事ではないが、縁の下の力持ちと言えるくらい頼もしい。
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