今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
"俺が行くまで紅羽ちゃん見張ってて"
"なんかあったんすか? 紅羽さんなんか元気なさげっすよ"
やっぱりそうだよな。
なんかおかしいよな。
"とりあえず他の男寄せ付けないでおいて"
"了解でーす。ごちそうさまでーす"
本当調子いいよな。
桑も実を言うと俺が他社から引き抜いた。
もともと縫製工場で働いていて、その腕に希望を感じてスカウトしたのだ。
そしてうちの会社に来て桑は見事に花開いた。
桑も俺に恩を返すと言って日々頑張ってくれてる。
ありがたい話だ。
そんな桑だからこんな事も頼める。
信用してる。
そしてはやる気持ちを抑えてなんとか業務にあたり、気づけば二時間も経っていた。
ようやく終わって急いで歓迎会の店へと車を走らせる。
週末だからか道路が混んでる。