今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「痛いとかなかった?」

全然加減してやれなかった。

「大丈夫だよ」

「最高でした」

素直な感想を述べる俺。

「それは…良かった…です。私も…です」

紅羽も少し恥ずかしそうに言ってくれる。

「紅羽も?」

俺はうずめていた顔を真横に向けて紅羽を見る。
覆い被さったまま。

「…うん。すごく」

やっぱり素直だ。
紅羽も俺を見てそう言ったあとチュっとキスをしてくれた。

「改善するところあったら教えてね」

紅羽との甘い時間をよりよいものにしたい。

「ははは。そんなのないよ」

「いや、大事でしょ。何ごとも反省会は」

「確かに」

「だろ? 反省会した事ない?」

「ははは。ないよ」

そうなの?
しないの?

まぁ言うて俺もした事ないが。

「大事なコミュニケーションだから。会話だよ」

「うん。なんか気持ち…伝わるね」

「俺の気持ち、やっと伝わった?」

「…うん。ちゃんと伝わった。私の気持ちも…」

「伝わったよ」

そう言ってキスを交わす。











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