今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「落ち着く。その音」
「うるさくない?」
シャッシャって。
「全然。心地いい。寝れそ」
ははは。
「寝てもいいよ」
疲れただろうし。
「うん。ありがと」
そう言ってキスをねだるみたいに顎を上げてくる。
可愛いすぎ。
もちろん俺はその可愛い唇にキスを落とした。
満足そうに微笑むとまた顔を戻して、流している映画を見る紅羽。
しばらくするとスーっと寝息が聞こえてきて顔を覗けば幸せそうに眠っていた。
そんな紅羽の頭を撫でて俺はまたデザイン画を描く。
ふと昔付き合っていた元カノたちを思い出した。
みんな俺がこうして一緒にいる時にデザイン画を描いてれば退屈そうにしてたな。
怒り出す子もいたし。
なのに紅羽は何の疑問も持たずに、むしろ落ち着くだなんて言って。
いい子なんだよな、本当に。
紅羽を思いながら描いたそれはウェディングドレスだった。