今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
結婚
〜紅羽side〜

「久しぶりに来た!」

誠と付き合って気づけばもう夏だった季節は冬に変わり、私は今誠が月に一度訪れていたニューヨーク本社に同行するため飛行機に乗ってニューヨークへやってきた。

「紅羽ちゃん、こっち」

相変わらず誠はちゃん付けする。
どこで切り替えてるのかは分からない。

誠に手を取られ、手を繋いだまま誠のジャケットのポケットに突っ込まれた。

そしてそのまま歩き出す誠の隣でニヤニヤしてしまう。

「何で笑ってるの」

「ん? 旅行気分だから」 

「はは。そういえば蒼翔は誘わなくて良かったのか?」

誠と蒼翔はいつの間にか仲良くなっていて、私の知らない所で会ってたりしてる。

私よりも連絡取ってる。

「いいの。蒼翔はしょっちゅうこっちに来てるし」

「シカゴの大学出てんだもんな。凄いよ」
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