今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
子供達が寝静まって、私は検査薬を手に取りトイレに向かう。

誠もソワソワして落ち着かないようだ。

「どうだった!?」

トイレから出るなり私に駆け寄る誠。

「できてた!」

私は誠に飛びつく。

「本当か!? やったな! ありがとう!」

誠も私をギューっと抱きしめる。

「嬉しすぎる」

誠は私を抱きしめながらゆらゆら揺れる。

「ついに三人目だよ!」

「ほんとにな! 病院行こうな」

そう言って微笑む誠は本当に嬉しそうだ。

「うん!」

「子供たちも喜ぶな」

誠の言う通り、子供達は弟か妹が欲しいとしょっちゅう言ってきてるから。

このタイミングだと、無事に産めれば誠の夢だった学校の開校にも間に合う。

もうこれは私の夢でもある。
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