今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「蒼翔、めちゃくちゃ日焼けしてたな」

「だからさ。楽しんできましたって顔に書いてあったね」

蒼翔はまだ独身。
はやくいい人見つかればいいのになー。
まぁ、あんな見た目だしなかなか難しいのかな?
ははは。

そして月日は経ち、あっという間にお腹も大きくなって私はいよいよ産休に入った。

これまでも妊娠中はギリギリまで仕事をしていたので、三人目ともなれば周りの社員も見慣れた光景だったようだ。

前に話した通り、私の両親は私の初めて妊娠した年に日本に帰ってきて直ぐ近くのマンションに住み始めた。

なので子育ては大いに助けてもらっている。

感謝しかない。

「誠っ…、誠っ…」

夜、お腹の痛みで目が覚めて眠る誠に声をかける。

「ん…、どした? 寝れない?」

「痛い。お腹…」

するとガバっと布団をめくって飛び起きる誠。

これ見るの何度目だろう。

思わず笑ってしまう。

「陣痛か?」

「たぶん」










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