今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
そして間も無く、沐浴とミルクが終わった頃部屋に赤ちゃんが戻ってきた。

看護師さんに渡されて抱っこをする。

「可愛い…。本当だ。誠そっくりだね」

そう言って誠を見れば、それは優しく微笑んだ。

ベッドに座る私の隣に来ると肩を抱き抱えこめかみにキスをされる。

「また天使が増えたな」

「うん。幸せ」

この子の重みと、柔らかさと、あたたかさ。
そして私を抱きしめる誠の力強さ。

なんて幸せなんだろうか。

私が微笑み誠を見上げると、今度は唇にキスが落とされた。

私の腕の中では赤ちゃんがぐーすか眠っている。

唇がそっと離れ、誠は赤ちゃんの鼻先をツンツンと触る。

「可愛いな、本当に。この子もあっという間に大きくなるんだろうな」

父親の顔で息子を慈愛に満ちた顔で見下ろすそんな誠が、私はますます尊敬するし愛おしいと思う。

「誠。愛してる」

誠は顔を上げて私を見つめる。

「俺もだよ。愛してる」

そして私たちはまたキスをした。
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