今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
しかも誠のデザインは私がパターンにおこしたい全部。
私じゃないと再現出来ないでしょ。
そんな事まで頭を過ぎる。
「んっ…」
そして私はまたこのキスに溺れていく。
まだ夜は明けていないからセーフだ。
そんな都合のいいルールを作り自分に言い訳をする。
今夜だけ。
今夜だけよ。
じゃないと痛い目を見るのは私だ。
そして夜が明けるまで誠は私を飽きもせず求めた。
「も、もう無理っ…」
「俺を見て何も思わない?」
え?
どういう意味?
正面から覆い被さり私を見下ろす誠。
「紅羽ちゃん…何でパタンナーになったの?」
ガンと突き上げられる。
「はぁっ…! 服を作るのがっ…好きだから」
なんとか答えた。
「パタンナーの仕事…どこで知った?」
え?
それは…
昔ある人にこういう仕事があるって教えてもらったから…