今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
天然か?
思わず笑いそうになる。

なんかクールそうな見た目だけど、仕草や行動が可愛いな。

ツンとしてそうで、そうじゃない。
どこか人間の温かさを感じる。

そして俺はタケルからまたタオルをもらうと濡れたドレスを拭いてあげた。

こんな事、妹くらいにしかした事ない。

しかも気になっていたドレスの事を聞けば、なんとこのドレスは彼女が作ったと言うではないか。

どう見てもプロの仕業にしか見えない。

縫製の仕事でもしてるのだろうか?
デザインもセンスが良い。

俺のブランドでも似たようなデザインのドレスはあるけど、やはり彼女のスタイルに合わせて作られたこのドレスは見事だ。

それにしても彼女の暗い表情がどうしても気になってしまう。

失恋でもしたのだろうか?
俺の胸にモヤっとどす黒い感情がその時芽生えた。
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