執拗に愛されて、愛して

関係性

土日休みを使って雅と少しづつ雅の家の物を我が家に送っていた。

誰かと住む事は想定してなかったけど雅の家よりは私の家の方が広いし、家を探すのは後の機会にという話になってひとまずの引越しを決めた。

雅の家は驚くほど物が少なくてそんなに家に帰ってないからそもそもそんなに汚れてすらいなかった。


「一緒に住むなら家具の新調考えなきゃよね⋯、ベッドもいっそ少し大きくした方が」


我が家はベッドはシングルサイズだし、ある程度暮らしやすいように家具のレイアウトは変えてきたと言っても全て一人用の物なので雅の物をしまったりとかそういうスペースもない。

よくベッドから落ちなかったわ、2人とも。

そう思えば少し窮屈な気がしてきた。

レンタカーでも借りて大量に買い出しにでも⋯。

そんな風に考えていると雅が何食わぬ顔で


「ベッド?俺はあれでいいよ。お前とくっつけるじゃん」


なんてずれた事を言っている。

何を言っているの、この男は。
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