執拗に愛されて、愛して
次の日もいつも通りPCのキーボードを叩きながら仕事の作業に取り掛かる。

流石に寝不足も続いて少し疲れてきた。


「朝比奈さんちゃんと寝れてます?」


どう声をかけてくるのは1つ下の子、堤《つつみ》 蒼汰《そうた》くん。

何故か懐いてくれていて可愛らしい。

こっちに来た時にむしろ沢山お世話になったくらいなのに、今も時々こうして気遣ってくれている。


「うん、大丈夫。ありがとう」


疲れを外に出してしまってたんだ。本当情けない。

大丈夫と笑って答えるのも、堤くんの心配そうな表情は消えない。


「何か手伝える事ありませんか、こっちに異動してきて大変ですよね」

「じゃあ、ごめん。ファイル整理だけお願いしても良い?」


そう言って渡すと「はい、喜んで」と快く受け入れてくれた。

このまま仕事に早く慣れて少し休みを取って帰りたい。

そんな一心で仕事に打ち込んでいた。
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