執拗に愛されて、愛して
「おはよ」


寝ぼけながらそういう雅に私も「おはよ」と返す。

本当朝から顔面が良い。

この顔になら騙されてて良かったと未だに思う。

どこからクズが発症したのかは謎だけど。

それに朝少しだけ優しい表情でおはよと言ってくれるこの時間、すごく好き。


「今日、出かける予定あんの」

「あんたが行くまでゆっくりしてる。夜はバーに顔だそうかな。明日休みだし」

「最近よく来んな。噂になってるよ、俺の奥さんが毎週土曜来るって」

「牽制と監視してるのよ」

「本当たくましい女だこと」


そう言いながらベッド脇に落ちている服を拾ってきている。

上半身裸で寝る癖があって寝ている間によく服を脱いでいる。


「嘘、わかってるんだから。あんたが私以外の女で満足できないこと」


そう言って笑うと少し驚いた顔をしている。


「…どっから来てんのその自信。」

「何でかな。でも黒崎にしたいほど好きだったんでしょ?私のこと」


私の言葉にふと笑みを零すと、肩を抱き寄せてきてそのまま触れるだけのキスをしてくる。


「そうだよ、てか出会った時からずっと俺のにするって決めてた」


そんな風に甘い声で囁かれて、擽ったい。


「あんたも私のだって自覚してよね」


今日も重く束縛し合って幸せな日々を過ごす。





『2人の結婚生活』End.
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