執拗に愛されて、愛して
驚いたけど、雅が一緒に居るなら私とと言ってくれたのが嬉しくて自然と涙が溢れた。私だって、ずっと一緒に居たい程好きだった。


「…早く卒業したい」

「うん、でも気長に待ってるから。」


思えばこの日が一番幸せな日だったと思う。

遠距離になってから連絡の頻度もかなり減って、会えなくもなって、2年も耐えられなくて電話で別れを告げた。


『…後1年じゃん。今別れなきゃダメなの。』

「1年後も一緒にいれるかわかんないじゃん。これから先どうするかとかちゃんと話す時間も無いのに」


なんて私は自分が寂しくて耐えられないなんて自己中な理由で別れを告げたんだ。

これを機に私と雅は別れた。

あの日の事何度も後悔して、連絡なんて送れるはずが無かった。

再会するまでずっと他の誰かと幸せに暮らしてるって、そう思ってたの。

そうなっててほしいって願っていた。
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