執拗に愛されて、愛して
「でも私本気で殴っていいと思ってるのよね、てことで思いっきりグーで行って良い?それで許してあげなくもないけど」


思いっきり肩を回しながら、グーを作ると雅は苦笑いしている。


「てかこんな近くに良い女居たら誰でも抱くって。」


そういいながら髪に触れてくる。


「よし、歯食いしばりなさい。今すぐその顔使い道ならくしてあげるから。」

「絶対お前、表で働けない仕事してんだろ。」


そう言いながら笑う雅を睨みつけて手を軽く叩く。

出会いは最悪でも、子供なりに本気で好きだった。

だから私も馬鹿になって騙されても良いなんて本気で思ったりして。

本気の恋はもうあれで最後で良い。
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