執拗に愛されて、愛して

関係修復

「…もしもし、私だけど」

『あ?』


電話相手はもう声も聞きたくないはずのこいつ。


「ムカつく事にあんたしかついに頼めなさそうなのよね。」


というのはお見合いのお断りの話。

あれから一緒に実家に行く話は流していたのだけど、うちの母親が父の繋がりで相手を本格的に探し始めてしまって、これはもう四の五の言ってられないと思って、このムカつく男、雅に電話をかけていた。

前にそんな話あったし、使えるものは使わないと。

こいつの顔を見るよりもお見合いの方が無理。


『ああ、言ってたやつね。行ってもいいけど何してくれる?抱かせてくれる?』

「…ああ、もういっそ玲くんにお願いしようかな」

『はあ?無しだろ、玲だけは』


玲くん、割とアリでは?ご迷惑かけちゃうけど。真剣にそんな事を考え始める。
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