執拗に愛されて、愛して
『俺が行く、けどさ俺が泊まる所決めても良い?』

「あんたに任せたら部屋一緒にされそう、無理。そうなったら私だけ実家に泊まるから」

『怪しまれて困るのお前だろうが』


雅の言葉に何も言い返せない。

本当何でこんな男に頼らなきゃいけないのか。

かといってそこら辺の男性に頼むわけにも行かないしこの男に頼むしか無い。


『もう良くね?割り切った関係もありじゃん?』

「ここまで清々しいといっそ気持ちが良いわね」

『何で?そんなに嫌?俺とそんな関係になるの』

「逆にクズに抱かれて嬉しいって思う女がどこに居ると思う?あんたが私をいかに安く考えているかよく理解したわ。」


少し話してから電話を切ると、新幹線の手配をする。

2人分の新幹線のチケットを取って、ベッドに寝転がる。

アイツと遠出なんていつぶり。

そんな良いものじゃないけど。
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