執拗に愛されて、愛して
次の日の朝、回らない頭で身体を起こす。

もう何も驚きなんかしない。

これは私が流された自覚もあるし、2回目にもなれば騒ぐ気も起きない。

先に布団から出て洗顔や着替えなどの準備をする。

そのままメイクをしていると、ムクッと雅が体を起こしていた。

寝ぼけ眼でこちらを見ている。


「おはよ」


それだけ言うと、メイクの続きをして行く。


「今日、あそこのお酒買って帰りましょ。玲くんにお土産としても良さそうよね」

「…ん」


寝ぼけながらのそのそと起き上がって後ろから私に抱きついてくる。


「ちょっと用意しなさいよ。」

「一緒に起きてくれたらもっかい犯してこうと思ったのに」

「バカじゃないの、早く用意して」


そう言いながら押し避ける。

昨日あんだけしといて何がもう一回なのか。
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