続きは甘く優しいキスで
拓真は下着だけの姿になった私を見下ろしながら、自分もまた身に着けていたすべてを脱ぎ去った。

私の体にそっと手を這わせながら、拓真は痛ましい顔をした。

「これくらいの灯りでも分かる。こんなにたくさん……」

腕で胸元を隠そうとする私を制して、そっと指であざをなぞって行く。

「痛かったね。でもこれからは俺が大事にする。だから、ずっと俺の傍にいてほしい」

そう言って拓真は、時折私の様子を確かめるようにしながら、私の体中にゆっくりと丁寧に口づけていった。

「あぁ……」

触れ合う彼の肌と、優しすぎるキスの嵐に、私の唇から幸せに満ちた吐息がもれた。こんな愛され方をずっと求めていた。心から気持ちがいいと思える唇が、手がずっとずっとほしかった。大人になり切れていなかったあの頃だったが、本当は私だって拓真を愛していた。彼も私を愛してくれていたことは分かっていた。それなのに私は逃げてしまった。けれど今はもう違う。彼の優しい愛撫に身を委ね、溶けてしまいそうなほどの悦びを感じながら、思っていた。

彼の想いを、彼のすべてを受け入れたいーー。

溢れる吐息の合間に、私は彼に腕を伸ばした。

「拓真君、愛してる。体の奥まで繋がりたいの」

「俺もだ。愛しているよ。今度こそ俺を受け入れて」

私たちは深く口づけ合い、舌を絡め合う。

次第にもどかしい気分となった私は、下着を自ら取り去った。

一糸まとわぬ姿となったそんな私を見下ろして、拓真は体を起こして囁いた。

「綺麗だよ。すごく」

彼の手が私の全身を慈しむように撫でていく。進んで行った先で、一瞬ためらったようにその手が止まった。しかし、恐る恐るというように敏感なその部分を探り当てた指先が、そっと触れる。
< 169 / 222 >

この作品をシェア

pagetop