調教され妻の逆調教

 顔をつるっと撫でてから始める。

 犬猫が相手かな。

 私を服従するペットだと知らせる儀式のようだ。

 条件反射で受け入れるようになった。

 瞬時に準備完了はパブロフのイヌ並みだけど、さっと身変われるのは時短になって生活に優しい。

 15分超えれば良いかあなんてのは論外だけどね。

 だけど慣れというのはどんなところにも忍び込む。
 男、女、共にね。
 だからそのことを叱咤しても負担が大きいから受け入れるほうが人生スルーと流れる。
 
 逆手にとって振舞うのが大人の知恵と云うものだ。だって働いてくれれば年金も家も手に入る。とはいってもその境地に入るには少し若すぎる。

 開発者は結果を確かめたいものだ。

 いざとなれば開発の結果と主張すればいい。(←これが伏線かも)

 一歩進んで実践に出かけると主張すればいい。

 さて夫がその境地に至っているかが現状問題だけど、呆然としても今更遅いと脅迫すればいい。

 そして私の後をくっ付いて来ればいい。

 なんか文学的じゃない↑。
 
 そうあなたは偉大な文学者だと大昔の本をそっと置いてやるのも良い、かも知れない。

 7つ年が違うのは私は先を見通していたのかもしれない。

 こんな未来を。もっと先を。

 20も違ったら私を止まらせるものは何も無いだろうけど、生憎7歳だ。

 だから調教者には私が成らねばならない。

 遅く帰ると夫が一人寂しく食事をしていて、

 恨めし気な顔で遅かったねなんて言って

 弱々しく縋りつく。

 まあ火照った体を少し分けてやるのも良い。

 男と女の7歳差なんて簡単に逆転してしまうものだ。

 とはいってもどう調教していけばいいのだろう。

 事の後一人でして、何をしていると愕然とさせようかな。

 私はあなたを離れて先に進んでしまったと。

 徐々に徐々に深く深く調教していく。さすれば夫も20上の爺さんになる。
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