君との恋は面倒すぎる
「昨日のは、完全に俺の嫉妬。それからどんな顔していいか分からなくて連絡も返せなかった。ごめん。」


蒼空くんの言葉に首を横に振る。

普通に考えたら嫌に決まってる。きっと私だって同じことが起きたらモヤモヤしたと思う。

蒼空くんがそんな気持ちになるなんて思わなかった。気にしないってそんな事すら思っていた。

嫉妬だとはっきり言葉にして、蒼空くんが悪いわけじゃないのに謝ってくれたことに胸が締め付けられる。


「私もごめんね、蒼空くんの気持ち考えられてなかったね」


そう謝罪をすると蒼空くんも首を横に振った。

仲直りが出来た事に2人の空気感が少し和んで、こういう時に余計な事を言ってしまうのがまた私だった。


「蒼空くん、意外と私の事大好きだよね」


そう言って揶揄う様に笑い掛けると、蒼空くんは少しだけ驚いた表情したかと思えばすぐにいつもの表情に戻って「自覚無いの」と呟いて、向かいから私の隣に座り直す。
< 125 / 379 >

この作品をシェア

pagetop