君との恋は面倒すぎる
勇気を出して伝えると、蒼空くんは私から目を逸らす。

嫌、だったのかな…。

蒼空くんといると感情が忙しくて、時々苦しい。


「…時々というか、考えてるよ。君、彼女なんだから」


ほら、無意識に冷たいこと言うけど、こうして優しくもしてくれる。

何考えてるかもわからないし、わかりたくても測れない。

でも大事なことはっきり言ってくれたり、話してくれる蒼空くんが好き。

彼女という響きが嬉しくて、この気持ちをどう伝えていいかわからない。


「どうしよう、ずっと彼女になりたかったから嬉しい…。」


そう言うと蒼空くんは再度私の方に視線を戻した。

そんな私に無表情だったけど、笑うでもなく真剣に聞いてくれていた。


「…変な子。俺の彼女になりたかったなんて。」

「私を受け入れた蒼空くんも変な人だよ」


そう言うと、ようやく少し笑ってくれた。

蒼空くんの笑顔がレアすぎてきゅうっと胸が締め付けられてしまう。

私にしか見られない表情だったような気がして、嬉しさと好きが溢れて息が出来なくなるような感覚。

初めてのお昼は緊張でどうにかなってしまいそうだったけど、凄く幸せな時間だった。
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