君との恋は面倒すぎる
蒼空くん、そう言えばずっと学食なのかな。お弁当とか、作ったら食べてくれるのかな…。でもそうしたら薫くんと一緒にお昼できなくなっちゃうよね。迷惑かな…。

なんてうじうじ考えながら「ねぇ、紗月」と話し掛けると、アイスティーを口にしていた紗月がこちらに顔を上げる。


「お弁当とか、重いかな。迷惑だと思う?」

「そういう時に連絡するんでしょうよ」

「あ、確かに」


そんな正論にハッとしてスマホを取り出す。

蒼空くんの連絡先を探して、アイコンをタップする。

文を考える所からだ…。

紗月や他の男の子に送る文はこんなに悩まないのに、どうして好きな人になった途端こんなに悩んでしまうんだろう。
< 17 / 379 >

この作品をシェア

pagetop