君との恋は面倒すぎる
«もし迷惑じゃなかったらお弁当作っちゃだめかな。学食のほうが良ければ断ってくれて大丈夫なんだけど…。»


そう打ち込んで、送る手だけが止まる。


「もし断られたら慰めて…!」

「はいはい」


紗月の返事を聞いて送信ボタンをタップする。

そしてすぐさまメッセージ欄を閉じる。

既読着くかどうかも見ているのも緊張するし。

落ち着くためにオレンジジュースを口につける。

お弁当、料理苦手だけど頑張りたい!


「でも良かったね、本当。柊くんと付き合えてさ。中学からずっと好きだったもんね」

「…うん、3年間もよく片思いした…!」


その3年間ずっと見ているだけだった。

クラス離れても何時も姿を探し求めて、蒼空くんと同じ高校に行きたくて1年からどこの高校でも選べるようにって必死に勉強して、蒼空くんの行く高校リサーチして。

受かった時は本当に嬉しかったな…。

蒼空くんは上を目指さずに家近いからって理由で今の高校選んでたけど。
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