君との恋は面倒すぎる
沖縄で有名な美ら海水族館に到着して先生からの連絡事項を聞いて、各々解散し始める。

茉莉ちゃんが私の制服の裾を掴んできて向く。


「…やっぱ今日ダメだよね?」


朝まで平気そうにしてたのにいざその時間になったら怖くなったのか、そう聞いてくる。

紗月と話せるって言ってもそこまで仲良いわけじゃないもんね。

でも蒼空くんのことないがしろにしたくない。


「んー…。」


少し悩んでいると紗月が寄ってくる。


「どうかした?」

「今、茉莉ちゃんがやっぱり一緒に回りたいって言ってくれて。」


紗月は「あー」と声を漏らしている。

紗月と茉莉ちゃんと回るのも楽しいと思うけど、昨日の夜蒼空くんと約束したし、実際二人で回りたかったのもあって悩んでしまう。

でも怖がってる茉莉ちゃん置いとけないよね。
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