君との恋は面倒すぎる
───Side 紗月


「ねぇ、わざとでしょ。あんた。」

「え?」


柊くんと一緒に楽しそうに歩いてきた茉莉に声を掛ける。


「今日の水族館から、今の今まで。柊くんと日和の邪魔してるんだよね?」


単刀直入に言葉にすると傷付いたような顔をして「そんなこと…」と言っている。


「もうそういう白々しいのいいよ。私、日和と違ってあんたを信じるとか出来ないし。なんなら邪魔してたって言われたほうが清々しいわ」


そう言って笑うと、茉莉は拳を握りしめていた。

おそらく図星だと思う。

別に柊くんを好きなことを軽蔑してるんじゃない。

そのアピールの仕方が嫌いなだけ。

日和があんなに悩んで信じようとしてる女はこんな女だよ。

本当にまだ友達で居たいとか言うの?
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