君との恋は面倒すぎる
中身が振られて悲惨な事になっている。


「わあああああああ!ごめん!こんなん食べられないよね!」


慌ててお弁当の箱で閉じる。

さっき感情ボロボロで気をつけるの忘れてた。

本当に泣きたい。

こんなはずじゃなかったのに、こんなんじゃ喜んでもらえない。

そう考え込んでいたら「ふっ」と笑い声が聞こえる。

蒼空くんの方を見ると、右手の甲で口元を隠して可笑しそうに笑っていた。


「七瀬らしい。」


そう言って小さく笑顔を見せる蒼空くんは本当にレアな表情で。

普段クールで笑うことなんてほとんど無いのに私の前で笑ってくれた。

これで2度目だけど、そんな事が嬉しくて浮かれてしまいそうになる。
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