君との恋は面倒すぎる
「蒼空くんが呼べって言ったのに!」


ひとしきり笑うと、私の方を向いて「可愛いすぎてびっくりした」なんて言ってくるから本当にずるい。


今日一日一緒に居てずっと甘くて胸が苦しい。


「先髪乾かしてくる。眠たかったら先寝てて」


そう言って優しく髪を撫でてくれた後、洗面所の方に向かっていく。


もしかしたらすごく緊張してたから気を紛らわすためにしてくれたのかも知れない。


そういう所すごく優しいと思う。


ベッドの中に入ってまた蒼空くんを待っていると、髪を乾かした蒼空くんが戻ってくる。


さっきまで着いていたテレビを消して、蒼空くんがもう片方の空いてる方のベッドに入っていく。


ん?一緒に寝ないのかな。


「電気消すよ」


なんて声を掛けてくる蒼空くんに「ちょっと待って!」と声を掛けると顔がこっちに向いた。
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