君との恋は面倒すぎる
「…一緒に、寝ないの。」


せめて誕生日になる瞬間は抱きしめ合って寝てたい。


「…無理」


明らかな拒絶にショックを受ける。

今までこんな拒絶のされ方したこと無い。


「何でそんな緊張してるくせに煽ってくんの、それ無意識?」


蒼空くんの困惑した声に泣きそうになっていた涙が引っ込む。


「へ?」

「君が良いって言うまで我慢するつもりだったんだけど。添い寝だけとかそんな自信ないし、そういうつもりなら今日は別々にして」


そう言って背を向けてしまう蒼空くん。

私が緊張してたから今日は触れないようにしてたってこと?

蒼空くんの言葉を無視して蒼空くんのベッドに入り込む。


「ねぇ、話聞いてた?」

「聞いてた。でも、きっかけがないと絶対今後同じことの繰り返しになる。」


そう言うと、蒼空くんの身体がこっちにむく。
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