君との恋は面倒すぎる
«朝から蒼空くんの尊い姿ありがとう»


と送り付けるとすぐさま薫くんから«俺は?»と返信が来ていた。


«笑»


とだけ送り返してそのままスマホの画面を閉じる。

相変わらずな薫くんに少しだけ懐かしくなって思わず笑ってしまった。

これからは写真でしか簡単には姿を見られなくなるんだな。

スーツを着た姿を初めて見た。

2週間前くらいまで会ってたはずなのに既に寂しいな。

自分の夢のためとはいえ、それとこれは別で。

もう既に会いたいなんて、ここから2年耐えられるのかな。

蒼空くんも寂しいって思ってくれてたらいいのに。

私が寂しいと思う理由の中に地元から1人離れて周りにまだ友人もいないからとかもあったと思う。

好きなこと学びに来てるはずなのに、随分と自分の心は我儘で、自分で決めたはずの事なのに感情を受け入れられずにいた。
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