君との恋は面倒すぎる
Episode3
───Side 紗月


2人がいなくなった教室が酷くざわついている。

薫が余計な事を言わなかったら、ここまで騒ぎにならなかったはずだ。

周りは、付き合ってたの?や柊怒ってなかった?など、いろいろと言われてしまっている。


「…薫、毎度決めつけで話すの止めなって言ってるじゃん」

「だ、だってまさか付き合ってるなんて…!また蒼空の過激なファンかと思って…。」

「それが決めつけだって言ってるの!」


申し訳無さそうにする薫を見て溜息を吐く。

薫は友達のために良かれと思ったりしたことで、決めつけで人にものを言ったりするので誰かを傷つけやすい。

それは昔からずっとだった。

せっかく日和が頑張ろうとしてるのに、こんなところで自信無くされたくない。

唯一救いなのは、目立つ事が嫌いな柊くんがはっきりと付き合ってると言って、薫を怒ってくれた事。

日和を守ってくれた柊くんに少し安心した。


「(良かったね、日和。)」


同時に…


「え、蒼空くん格好よすぎない…?」

「わかる、彼女の守り方スマートすぎ」


ファンも増えちゃったみたいだけど。
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