君との恋は面倒すぎる
「え、待って。じゃあ紗月が昨日俺を連れ出したのって…。」

「当たり前でしょ、そういうことがないと話したくないんだからあんたと。」


そう言うと薫は口元を抑えている。

柊くんが誰かに進んで話すとも思えないし知らなくて当然っちゃ当然だと思う。私も、勝手に話していいか分からなくて、薫には何も伝えていなかったし。

薫が悪いとは言い切れないけど、それでも人を傷つけるような発言をしていい理由にはならない。


「ちゃんと、謝りなよね。」

「…分かってるよ」


薫とそんな会話をして席に戻った。

日和の方は、きっと柊くんが何とかしてくれるよね。

先程の柊くんを見て、そんな信頼が出来た。
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