君との恋は面倒すぎる
悩んでいる事にもやもやしながらも紗月と薫くんと学祭を一緒に回る。

2人は私が落ち込まなくていいようにわざとめちゃめちゃ盛り上げて回ってくれてたんだと思う。

きっと1人だったらすごく落ち込んでたな、私。

そろそろ係交代の時間だ。

蒼空くん、終わるんだよね。


「さて、こっからは俺とデートにする?紗月」

「…不本意だけど仕方ない」


揶揄う様に言う薫くんと、心底嫌そうな顔をしながら答える紗月。


「え、デート?そういう関係だったの?」

「そんな訳無いでしょ、日和は行く所あるでしょ」


そう言って紗月が私の背中を押してくれる。


「ちゃんと楽しんできな!」


何時も笑顔で送り出してくれる紗月。

優しい2人に弱ってるからか泣きそうになる。


「2人共ありがとう!大好き!」



そう伝えると、紗月も薫くんも少し照れ臭そうに笑ってくれる。
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