君を想うといつまでも、
木志田さんか…
歩高さんと同じクラス、同じ部活、たしか中学も同じだったっけ、

いいな…

私にはないものをたくさん持ってるんだな…

でも、きっと自覚していないんだろうな…

私は木志田さんより何が優れているだろう、
周りの人になくて私にあるものは何だろう、

「…私は何なら目立てるだろう」
はっ、と思った。
無意識のうちに口から出てしまった声は、幸いなことに誰にも聞こえていなかったようだ、

私は、目から出そうになった涙を必死に我慢しながら、先生の話に頭をいっぱいにする。


授業終了のチャイムが鳴った。

「莉流ー！早くしないと行っちゃうよー!!」
教室の入り口付近で梨央ちゃんが、大声でで呼んでくれている。私は、弁当を急いでもっと、
「ごめーん、ぼーとしてた、」
「もー、みんな行っちゃったよ～」
「ほんっとごめん、」
「まっ、優しいから許してあげる、」
そう言って笑いながら歩く。
私たちは、昼は屋上で弁当を食べている。

「ごめーん遅れた、」
「あっ、きたー、ずっと待ってたんだよ～」
「ごめんね、」
「まぁ遅れたのはいいんだけど、それよりも伝えたいことがあったんだよ、ねー」
詩乃ちゃんは、みんなに同意を求めるように後ろを振り返った。
「そうなんだよ〜、すっごいよ！」
「え〜、なになに、」
とても興味津々かのように梨央ちゃんが言った。
「では、発表します。」
そう言って立った詩乃ちゃんがは、私の方を見て、私たちが来る前に会ったことを説明し始めた。
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