Dearest 1st DREAM



眠気覚ましに熱いシャワーを浴びて、香水をほんの少しだけ手首に馴染ませる。




BVLGARIの"POUR HOMME"。





何となく使い始めて習慣付いたこの香水。





今では目覚め香水だ。





髪にタオルを当て、

ごしごしと水分を拭き取りながら再びリビングへ戻った。






「──純、コーヒーで良かった?」





「あぁえぇで、自分で入れる。」





「いーって。

今さら遠慮するなよ」






そう言って、

そいつはニコッと微笑んだ。







──椎葉 吾郎。





俺の中学時代からの一番の親友だ。





家が近所だった上に、

何だかんだ言いつつ性格が合うからずっと付き合いがある。





俺より一つ年下のクセに、むちゃくちゃしっかりしてて頭が上がらない。



< 4 / 36 >

この作品をシェア

pagetop