副社長の甘い罠 〜これって本当に「偽装婚約」なのでしょうか?〜
(まずい、ご飯の準備してない!)とワタワタしていると、飛鳥さんがリビングに顔を出した。
「澪、ただいま」
「飛鳥さん、おかえりなさい!すみません、ご飯まだ作れてなくて……あ、ご飯を作るって、『お互い干渉しない』に反します?」
「いや、俺もまた作ってほしいって言ったし。でも、無理はしてほしくないんだ。あ、澪、もしかして副業してた?」
「あー……バレちゃいましたね」
なんだか悪いことをしている気持ちになり、ばつの悪そうな顔をしてしまう。飛鳥さんが黙ってこちらに近付いてきた。一応、守秘義務もあるので、パソコンの画面を閉じる。
突然、飛鳥さんの手が「ポン」と頭の上に降りてきた。
わしゃわしゃっと頭を撫でて、私の両頬に飛鳥さんの両手が添えられる。予想しない動きに、ビクッと体が反応してしまった。
「……飛鳥、さん?」
「澪は頑張り過ぎ。もっと、甘やかしたくなる」
「へ…?」
飛鳥さんの真っ直ぐな視線に捕らえられて、動けない。触れられている両頬に、どんどん熱が集中してきた。ボボボッと湯気が出そうな勢いだ。
(今、甘やかしたいって言った? 今までそんなこと、付き合ってる人にも言われたことない)
「澪、少し先だけど、再来週の土日は出掛けよう。大成からデートの話、聞いてる?」
「はい、大成さんと日程調整しました」
「2日間あるから、ゆっくり話したりお互いを知れると嬉しい。俺に、澪の時間をくれるか?」
「はい、私も飛鳥さんとお話ししたいです。どこに出掛けましょうか?」
「澪、ただいま」
「飛鳥さん、おかえりなさい!すみません、ご飯まだ作れてなくて……あ、ご飯を作るって、『お互い干渉しない』に反します?」
「いや、俺もまた作ってほしいって言ったし。でも、無理はしてほしくないんだ。あ、澪、もしかして副業してた?」
「あー……バレちゃいましたね」
なんだか悪いことをしている気持ちになり、ばつの悪そうな顔をしてしまう。飛鳥さんが黙ってこちらに近付いてきた。一応、守秘義務もあるので、パソコンの画面を閉じる。
突然、飛鳥さんの手が「ポン」と頭の上に降りてきた。
わしゃわしゃっと頭を撫でて、私の両頬に飛鳥さんの両手が添えられる。予想しない動きに、ビクッと体が反応してしまった。
「……飛鳥、さん?」
「澪は頑張り過ぎ。もっと、甘やかしたくなる」
「へ…?」
飛鳥さんの真っ直ぐな視線に捕らえられて、動けない。触れられている両頬に、どんどん熱が集中してきた。ボボボッと湯気が出そうな勢いだ。
(今、甘やかしたいって言った? 今までそんなこと、付き合ってる人にも言われたことない)
「澪、少し先だけど、再来週の土日は出掛けよう。大成からデートの話、聞いてる?」
「はい、大成さんと日程調整しました」
「2日間あるから、ゆっくり話したりお互いを知れると嬉しい。俺に、澪の時間をくれるか?」
「はい、私も飛鳥さんとお話ししたいです。どこに出掛けましょうか?」