副社長の甘い罠 〜これって本当に「偽装婚約」なのでしょうか?〜
「うん、デキてない。昨日告白された瞬間を切り取られたみたい」
「うわぁぁ……それ完全に狙って撮られてますね。その件、ボスには伝えておきますね」
「ありがとう、また後でね」
電話を切って急いで出発する。全社にメールが届いているということは、きっと飛鳥さんも見ているはずだ。
連絡するか迷ったが、まずは事実をきちんと確認しようとホテルに急いだ。
客室課のオフィスに向かう途中、色んなスタッフの視線を感じる。みんなメールの内容を見た後なのだろう。
「あれが客室課の倉田さん?」
「え、見かけによらず…」
「副社長じゃ満足できなかったんですかね」
そんな、ひそひそ話が聞こえてくる。本当にみんな噂話が大好きでうんざりしてしまう。
客室課のオフィスに入ろうとすると、婚礼部所属の女性に声をかけられた。
「ちょっと、倉田さん!今朝のメール見ましたけど、あなた何やってるんですか?!ジュニアという人がいながら……まぁ、でもジュニアも、椿さんのような方がお似合いよね」
「すみません、今急いでるので」
「んまぁ! !あなた本当失礼ね!?」
相手にするのも面倒だし、「竹田さんに告白された場面だ」なんて言ったら、火に油を注ぐようだ。
すぐに客室課のオフィスに入った。そこには平さんと、"ボス"こと客室課支配人の庄司さん、総支配人の3人がいた。
「おー倉田、来たか」
「うわぁぁ……それ完全に狙って撮られてますね。その件、ボスには伝えておきますね」
「ありがとう、また後でね」
電話を切って急いで出発する。全社にメールが届いているということは、きっと飛鳥さんも見ているはずだ。
連絡するか迷ったが、まずは事実をきちんと確認しようとホテルに急いだ。
客室課のオフィスに向かう途中、色んなスタッフの視線を感じる。みんなメールの内容を見た後なのだろう。
「あれが客室課の倉田さん?」
「え、見かけによらず…」
「副社長じゃ満足できなかったんですかね」
そんな、ひそひそ話が聞こえてくる。本当にみんな噂話が大好きでうんざりしてしまう。
客室課のオフィスに入ろうとすると、婚礼部所属の女性に声をかけられた。
「ちょっと、倉田さん!今朝のメール見ましたけど、あなた何やってるんですか?!ジュニアという人がいながら……まぁ、でもジュニアも、椿さんのような方がお似合いよね」
「すみません、今急いでるので」
「んまぁ! !あなた本当失礼ね!?」
相手にするのも面倒だし、「竹田さんに告白された場面だ」なんて言ったら、火に油を注ぐようだ。
すぐに客室課のオフィスに入った。そこには平さんと、"ボス"こと客室課支配人の庄司さん、総支配人の3人がいた。
「おー倉田、来たか」