もっと、甘くして。

それ以来、私はずっと高山くんを目で追っていた。

目が合えば笑いかけてくれるし、困っていたら助けてくれる。

子供ながらに、私の心は高山くんに釘付けだった。



...でもそれは長くは続かない。


高学年になった時、また同じクラスになれて嬉しかったから、高山くんに声をかけた。


「た、高山くんまた同じクラスだね!これからもよろしく...」

「...うん」


...あれ?いつも元気で明るいのに...。

少し素っ気ない。


私はただ、体調とかが悪いだけなのかと思っていたけれど。


私が積極的に話しかけても


「あーうん」


とか


「別に」


だなんて言葉ばかり。


「高山くーん!みんなで鬼ごっこしようよー」

「いいねー!」


他の女の子と話している時は、いつも通りなのに。


...私なんかしちゃったかな?


まだそこまではよかった。

でもあんなこと言われるとは思ってもなかったんだ。
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